しまった!(黄金のドクロ風)

先日、赤モン屋でのお手伝いの時の話ですがね。

…あ、そうか。前段として解説して置かなければならんことがありました。

主に漢人では有るんですが、我が長崎は、全国二位だそうですよ、外国船の寄港数で。

女神大橋をわざわざアホほど高く架けたかいがあったということであります。

「這需要幾天的時間,直到成熟」

これをマジックで大書して用意する程度は、私がやることですから。当然やっております。

「食べ頃まで少しかかりますよ」

ぐらいの意味だと思うんですがね、それはもうほら、グーグル先生のお力次第なので。

だってさあ。通じねえんだよ、初歩的な英語がさ。

私はお恥ずかしながら、ステレオタイプのド文系なんですが、英語は致命的に出来ないという厄介さんなんですね。

もう二十年前になるんですね、高校卒業が。

その頃、人並みに英語ができていれば、マーチは軽々という変わったおじさんであります。無論、人並みに出来ませんでしたから、結局それなりだったんですがね。

その、外国語ド低脳の私が繰り出す程度の英語が通じない。だったら、せめて骨へんに豊でカラダぐらいは通じるかというと、それも無理。

あの漢字風の略字で育った連中には、便所紙が手紙という体たらくであります。

いや、それは向こうのほうが正しいんじゃないか、と思わんではないですね。

手の紙。そりゃもうね、トイレットペーパーですよ。

人編に言偏。これを手紙っぽい意味合いで使うべきだったんじゃないかな、と。私信って言う言葉もあるしな。

本題に戻りますが、大陸の人々無関係。

金髪碧眼の妙齢の女性がお客でいらっしゃいました。

私が言う「妙齢の女性」は、最低限三十路を超えています。

たえなる、という言葉は、浦島太郎が龍宮城を見たときの気分と同じなんですね。

絵にも描けない美しさ、ですな。

言葉に出来ないほどグッド。これが「妙なる(たえなる)」の辞書的な意味です。

ええい、本題がすすまんじゃないか。

つまり、日本語を扱える外人女性が来店しましたよ、という話です。

どう来て何を買ったのか。それは大事な話じゃない。デコポンでしたけどね。

彼女の去り際であります。

「gracias」

ああ、スペイン語圏だな、と。

偏って器用な私ですからすぐにわかったんですが、返答として最初にして唯一思い浮かんだフレーズが

「 Obrigado」

でありました。

止めましたよ、流石に。何年前の大河だ、これは。

「今宵はこれまでにしとうございます」

佐田啓二さんとこのお坊ちゃんが主演した大河「武田信玄」ほどは古くないはずですが、緒形直人織田信長をやった作品でしょう、確か。本体の記憶は全く無いですが、片言の日本語挨拶の後に、ものすごくネイティブに「アテブレービ、オブリガード」と締めていた記憶がある。

当然、調べて意味も知っている。しーゆーあげいん、さんきゅーだな、と。

そのスペイン語話者の彼女を「バイバーイ」と見送った私を、4月9日の私はなじるわけです。

ポルトガル語スペイン語は融通がきく。そのことも合わせて知っていて、見送りにバイバイとかもうね、馬鹿じゃねぇのか、お前」

次にはなんとかしますがな。初回に上手くこなせないのはよく知っているでしょう?

自分に対してさえ言い訳を頑張らなきゃいけないというのは、いささか鬱陶しい話でありますが、仕方ない。

年齢じゃないんだぞ、と。

そこに言い訳を作りつつある自分に、改めて一鞭いれつつ、冒険の大切さを改めて噛みしめる花散らしの雨前の日曜日でありました。了